2016年5月6日金曜日

がっこ山 登れない

もう五月、空には元気なコイノボリがハタメキ我々老魚も暴れるようにハタメキたいのですが動くたびに大事な鱗が一枚また一枚と剥がれ落ち却って命を縮めてしまいそうです。
目から鱗ならなにか新鮮な感じがしますが眼に鱗が罹って白内障気味な老人にはいや、老魚にはそのうち悪戯なカラスに啄ばまれ骨だけのコイノボリになってしまいそうです。
 先日ムスメ運転するクルマで陸前高田まで行って来ました往復三時間半ですがムスメが覚束ない私の運転では危険察したのかのか行きも帰りも、初めての長距離を運転して私に譲ろうとしませんおかげで何十年通った道でしたが春のパステルカラーの山々を眺めながら楽しみながら助手席に座って行く事ができました。普段の私の私生活から余程老いを感じているのでしょう。陸前高田も五年経って復興が進んでいるような話でしたが、これから急ピッチで進展すのかも知りませんが、以前kさんに震災の直後連れて行ってもらいましたが確かにその時の瓦礫はありませんが人間が生活するにはあまりにも淋しい限りです、盛り土が広がっていますが人の気配もなく工事車両がポツンポツンと置かれた状態で赤茶けた土と汚れた赤っぽい車両が余計虚しくく見え果たしてこの先、人が住み付くのか見る限りの荒野に不安です。
 あれから五年が経って姉夫婦は仮説の住まいを出ましたが義兄は寝たきりになってしまい気丈夫な姉は明るく振舞ってくれましたが震災前のご近所はバラバラになり誰もいなくなり「ジュージローさんもイナクなってホヤも食べられね~」
と姉は嘆いてはいましたが、わたしも被災者になった姉からいつもならワカメ、メカブなどいろんな魚介類など頂いて来るのでしたがそれは叶わず高田には販売所も見当たりません、まずは住む場所が確保できたことが安心です玄関を入ったら震災以前の家のようにヒノキの香りがして新築の家は格別でした。
 寝たきりの義兄のためヒノキの香りや間取りは以前の家と同じにしたと話していました、寝たきりの義兄ですので安心して貰うため同じ大工さんに頼んだ様子です。これが終の棲家となることを祈ってます。 

老いぼれたコイノボリがノラリ、クラリと漂っています

1 件のコメント:

怪人 さんのコメント...

学校山も新緑になってきました。額から汗が出ればウロコはカラスから守れるかも。学校山の小鳥が博士を待っています。